教室を開くには、もちろん物理的なスペースが必要です。コストを考えて、公民館や体育館などを時間で借りることも考えました。私が過去に日本で通っていた太極拳教室は、こういった場所でやっていたのですが、場所の確保に担当の方が結構苦労されていたと感じました。建物の都合で場所が変更になることもありました。
安定して、教室を提供するためにはやはり自分の教室用のスペースが必要だと考えました。スタジオを借り上げるためには、それなりのコストがかかります。駆け出しの太極拳教室が、たとえば月額20万円の家賃を賄うだけの生徒さんを集められるかというとちょっと厳しいものがあると感じます。家賃以外にも費用はかかりますし、自分の生活費も多少は必要です。霞を食べて生きることはできません。。。
東京の自宅は中野区鷺宮にあります。祖父が残してくれたものです。それなりの広さがあるので、家族の同意を得て、ここを改装して使わせてもらうことにしました。耐震工事もしなければいけなかったので、思い切って大改装をすることにしました。
こんな感じの設計図で話が進んでいます。網目になっているところの下半分を使わせてもらう予定でいます。6メートル X 3メートルの広さなので六人ぐらいまでならそれほど窮屈ではないかなと思っています。
それと、生徒さん用の更衣室兼手洗いスペースを玄関の奥に作ることにしました。
設計士さんは、生活空間と教室空間をきっちりと区切るために、壁を作ることも提案してくれましたが、少しでもスペースを広く活用するために、仕切りは移動式のパーティションにする予定です。
ちなみに、今年5月に改装前の同じ部屋で体験教室を行いました。その時の様子は下記のブログからご覧いただけます。部屋の広さの感じもつかんでいただけるのではないかと思います。
https://ameblo.jp/msato17/entry-12740407294.html
すでに外装の工事が始まりました。まず最初にベランダを広くしました。練習が終わった後に息抜きができるスペースとしても活用できればと思っています。
この後、外装、耐震工事を経て、内装を綺麗にしていきます。遅くても年末ぐらいまでには完成予定です。
完成したらまたご紹介をできればと思います。
自宅での教室提供は当初駆け出しの間だけ、と考えていました。家族にも負担がかかるし、なんとなくきちんとした学校ではないように思われてしまうのではないかと感じました。でも、自宅でやることでかえってアットホームな教室になればそれでも良いのかな、とも考えています。
それと、教える側の都合もあります。このスペースで、レッスンあたり6人教えられるとします。仮に1週間に6つのレッスンを行ったとします。全て埋まったとして、36人。レッスン費用を一人当たり1万円とすると、36万円。外にでて家賃、費用、自分の生活費をやっと賄えるぐらいです。問題は、外に出てスペースが仮に倍の広さになったとしても、教える人が私一人だと、1週間あたりのレッスン数も、レッスンあたりの人数も大幅には増やせないということです。
教える人数ですが、自分の能力では、8人を超えると全体に目が届かなくなり、きめ細やかに教えることができなくなってしまいます。しっかり教えることをモットーにしたいので、大幅には増やせないわけです。
教えるのは結構体力がかかるので、朝から晩まで教えているわけにはいきません。万が一自分が体調を壊したとか、どうしても抜けなければいけない事情が発生した場合に、リカバーすることも考えると、レッスン数も徒には増やせないわけです。
大きな不都合がなければ、もう一人ぐらい教えることができる人が育つまでは、自宅で教室をやるのが良いのかな、というのが現在の結論です。もう一人育つには、少なくとも5年ぐらいはかかると思います。その人に給料も払わなければいけないので、それも追加の費用です。
これから教えようとしている太極拳が、いろいろな人の役に立つ、将来に残す価値がある、と感じてくれる生徒さんが増えて、一緒に学校を支えていこう、という気運にならないと外に打って出るのは難しいように感じています。でも、そんな気運になることがあれば、この太極拳もさらに次の世代に残すことができるようになります。そんな日を夢見て前に進みたいと思います。
今回のリフォーム、自分はシンガポールにいるので、聞かれたことに答えているだけです。実際の作業は全てうちの奥さんがやってくれています。大変な仕事を引き受けてくれて、ありがとう。
これからもいろいろな話題を紹介していきます。
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