太極拳理論を読みたいとおもっても、漢字ばっかり並んでいて、見たくもない、っていう人も多いと思います。中国人ならこんなのでもすらすら読めるんだろうなぁ、うらやましい、と感じる人もいるのではないでしょうか。
ちょっと面白い動画を見つけました。ご参考にどうぞ。
シンガポールは中華系の人が多いので、中国語を話す人は当然多いです。うちの太極拳のの教室もおそらく9割は中華系の生徒さんです。私の友人にも中国語を話す人がたくさんいます。
その人たちに「漢文よめる?」と聞いても、ほぼ間違いなく質問の意図をくみ取ってもらえないと思います。何人かの友達に「漢文」ってどんな意味?って聞いてみたら、中国の書き言葉、とか、漢時代の文書、とかって答えが返ってきました。前者だと思った人は、「漢文読める?」という問いに対して、馬鹿にしているのか?って思うかもしれないし、後者だと思った人は、そんなもの見たくもない、と考えるかもしれません。
「漢文」っていう単語は中国語にも存在するけど、日本語のそれとは大きく意味が違うということですね。同じような例で有名なのは「愛人」です。中国語では「奥さん」という意味です。愛人同伴のパーティ、なんていうのがあると、日本と中国では大きく意味が違います。
さて、日本語で言う「漢文」ですけど、大きく分けて二つの意味があると考えます。まずは、読解の対象となる中国の古典です。この意味で、「漢文読める?」と中国語を話す人たちに聞くのは、日本人に対して、「古典読める?」と聞くのとほぼ同義になで「漢文でります。日本人でも自信をもって古典読めます、って言える人はそれほどおおくないでしょう。上の動画で話していたように嫌な思いでしかない、っていう人もたくさんいそうです。太極拳理論の原文は、この意味ではまさに「漢文」です。
この古典中国語を、日本人が理解するために、語順を入れ替えて、句読点や送り仮名をつける技術・プロセスのことが「漢文」だって言ってもよいと思います。この意味では、日本語によほど達者な人でなければ行うことができないものでしょう。日本語を全く解さない中国人ができることではないです。
このプロセスを経て出来上がるのは日本語の古典の文書になります。この技術が出来上がったのが江戸時代なので仕方がないことです。なので、今の日本人がわかる言葉になおすにはもうひと手間かかります。
太極拳理論に関して書かれた古典的な文書はたくさんあります。それらをきちんと理解できるようになりたいので、漢文の文法を勉強しています。どんな本を読んでいるかは追ってご紹介します。
太極拳理論を読みたいけど、中国語までは勉強したくない、という方、漢文をしっかりと学んで、原文とがっつりと向き合ってみるのも一興だと思います。
これからもいろいろな話題を紹介していきます。
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