うちの校長と雑談をしてた時、他の武術、他の太極拳の流派をやってみた方が、教える幅が広がって良い、という話をされました。教える立場としては、色々なことを知っている方が総合的に教えることができ、どんな質問にも自信を持って応えることができるので、確かに良いのだと思います。
もちろん、興味がないわけではありません。やれるものならなんでもやってみたい。楊式も陳式も、合気道も、剣道も経験してみたいです。
でも、体は一つしかなく、1日は24時間しかありません。
今ですら、毎日の呉式太極拳の練習のノルマが十分にはこなせてはいないのに、この上に何か新しいことを足すことなんて正直考えられないです。もっと時間管理をきちんとして、自分に余裕が持てるように成長すれば良いのかもしれないですが、簡単なことではないです。
時間の制限のほかにも躊躇する理由があります。新しいものを学ぶことで、今まで学んできた呉式太極拳の動きに変な影響が出ることを恐れています。別の武術ならまだ良いのかもしれませんが、太極拳の別の流派の場合には、この恐れがさらに大きいです。
昔、スペイン語とドイツ語を同時に学んだことがあります。黙読をするだけなら良かったのですが、音読をした瞬間、二つの言語の発音がごちゃ混ぜになりました。
十年も学んできてまだ自分の呉式太極拳に自信が持てないのか、と笑われそうですが、その通りです。まだまだ微妙な影響で、正しくない方向に導かれてしまう可能性は十分にあると思っています。
躊躇しているもう一つの理由、それは、何を極めたいと思っているのかです。純粋に武術を極めたいと思うのであれば、色々な武術、流派を触ることは有用だと思います。
私の場合は、武術は手段であって、他人や問題と対峙した時に、揺れない心を作ることを目指したいと思っています。そうであれば、戦う、もしくは防御する技術だけであれば、呉式太極拳を極めればそれで良いように感じます。
むしろ揺れない心を作るために、真面目に禅に取り組みたいぐらいです。それの基盤を作るために、もっと気を養いたいので、気功もやってみたいです。
校長が言ってくれたことは、ごもっともなのですが、目指すところに大きな差があると感じます。教える人を育てるのであれば、色々な経験は確かに有用です。何かを極めたい場合、一つのことを納得いくまでやり続ける、そのことだけに集中する、という姿勢も大切だと感じます。
限られた時間の中で何をやるべきか、簡単には答えは出ません。でも、あれもこれも、と追いかけないようになったことは、自分としても少しは成長したように思います。
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