やらかしちゃいました。
まだ三十代半ばの頃、転職をした初日、自宅の鍵をオフィスに忘れたことがあります。たまたまその日、奥さんと子供は実家に帰っていました。鍵を忘れたことは、自宅の玄関について初めて気づきました。家で飲もうと買ってきたビールとおつまみを開けて、家の前で呆然としながら飲み食いしました。転職したばかりなので、時間外にオフィスに入る術も聞いていません。転職したばかりなので、新しい同僚に迷惑をかけたくもないし。結局、この時は比較的近くに住んでいた友人のうちに泊めてもらいました。
同じようなことをまたやってしまいました。
今借りているアパートは、ドアが二つあります。鍵を差し込まないと鍵を閉められない木製のドアと、その外についている鉄製のドアです。鉄製のドアは、閉めるのには鍵は入りません。棒をスライドさせるだけです。
こちらは内側にある木製のドアです。外に出たら、鍵を使わないと、鍵を閉めることができません。出かける時も鍵を使って鍵をかける必要があります。
これが木製のドアの外にある、鉄製の扉です。普段は、鍵を使わないと外にも出られません。鍵を開けると、横になっている棒がスライドしてドアを開けられます。
不幸は色々な条件が重なって起こるものです。今日の不幸が起きた最初の条件は、部屋の掃除をしていて、色々なものを外に干していたため、この鍵を閉めないでおきました。閉めるのが面倒だったのです。普段は、鍵がないと外に出られないのに、出ることができる状況を自分で作りました。
今住んでいる公団の下には公共のスペースがあって、毎日夕方、そこで太極拳の練習をしています。練習に行くときには、音楽を鳴らすための携帯電話と、鍵のついたキーホールダーを持って家を出るのが普通です。今日も夕方、練習をしようと外に出ました。
太極拳の練習に出かけるときには、普段から木製のドアには鍵をかけません。遠くまで行くわけでないし、一時間もしないうちに帰ってくるからです。でも、鉄製の扉には鍵をかけるので、キーホルダーを持って出るのが習慣です。
今日は、なぜかキーホルダーの代わりに財布を手に持っていました。無意識に掴んだのが財布だったのです。鉄製の扉のスライドの鍵を自分の手で閉めた途端に、気づきました。そして呆然としました。鍵は部屋の中にある。自分は外にいる。ドアを開ける術がない。。。。
悪いことは重なるもので、隣の部屋に住んでいる人は、ちょうど旅行中で明日まで帰ってきません。シンガポール国内で働いていてくれたなら、その人の事務所まで鍵を取りに行けば良いだけだったのですが。
でも、不幸中の幸ってあるんですね。幸い一つ目、携帯電話を持っていたこと。おかげでアパートの所有者に連絡を取ることができました。閉め出されてしまったので鍵を貸して欲しいとお願いできました。
幸いの二つ目。財布の中に、予備で持っていた地下鉄とかバスに乗るためのカードが入っていました。しかもそのカードにこの間お金を入れていました。なので、地下鉄とバスに乗るのは問題がなかったのはよかったです。
所有者が鍵を貸してくれることになり、その方の家まで鍵を取りに行くことになりました。住んでいるところから45分ぐらい離れたところです。地下鉄とバスに乗らなければいけないのですが、そこで問題が。太極拳の練習をするときにはマスクはしないので、マスクは持っていません。シンガポールではマスクをしないと公共の交通機関には乗れません。
マスクは、事情を話して隣のおばさんに借りました。ありがたかったです。
鍵を無事借りることができて、家に入ることができました。本当にホッとしました。色々な状況が重なって、かなりおおごとになりかかりましたが、とりあえず、無事夜ご飯を食べて、自分の寝床で寝ることができるようになりました。
ホテルなら、鍵を部屋の中に置いて出てきてしまっても、フロントに行けば、問題は解決します。自分の住んでいるところだとおおごとですね。今回は、所有者の方もすぐに対応してくださったので、大きな問題にはなりませんでした。
でも、自分の手で、鉄の扉に鍵をかけてしまい、中に入る術をなくして立ち尽くしていた自分を、呆然と立ち尽くしている自分を、他人のように観察しました。でも、冷静になったおかげで、対処はできました。
自宅での締め出しは、これで2回目。ホテルでは何回やらかしたかは覚えていません。もううやりたくはないです。面倒がらずに、鍵は毎回しっかり閉めようと思います。こんな虚しい思いは、もう十分です。
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これからもいろいろな話題を紹介していきます。
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