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さよならシンガポール

執筆者の写真: Mitch SatoMitch Sato

いよいよシンガポールをたつ日がやってきました。2007年に移住してから、途中2年間のブランクを除くとちょうど15年。自分の人生の3分の1以上を過ごしたことになります。そう考えるととても長いです。


2度目のシンガポール移住の2015年から今までは、初めのうちこそは仕事をして、定期収入がありましたが、コロナ禍以降は、仕事を減らし、太極拳を習うことと、教えて学校をサポートすることに注力してきました。


これまで「修行中に学んだこと」という題で、自分が習得したことを紹介してきました。改めて並べてみると本当に多くのことを学んだことに気づきました。技術面はもちろん、学校の運営に関わることに触れられたのは、これから自分が学校をやっていく上で大きな資産になると確信しています。


自分の考え方や性格もずいぶん変わったように思います。どの程度変わったか、または実は自分の独りよがりの想いだけで、全く変わっていないのかは、久しぶりに一緒に住む家族がしてくれるはずです。元々かなり短気だったのですが、少しは改善できたように思います。


圧倒的多数の中華系の人たちの中でマイノリティとして長く過ごしたことで、自分の意見を必要のある時以外は主張しなくなった気がします。やっても仕方がないことは、やらない、人を変えるよりは、自分が変わってしまったほうが楽、ともすると消極的な考え方に聞こえるかもしれませんが、他人と正面からぶつかること、戦うことを排除する方が楽な気分で生きられるように感じます。


何かシンガポールに思い残すことはないか、最後に食べたいものはないか、って何人かの人に聞かれましたが、不思議と何もないです。十分必要だと思うことはやりました。やり遂げたことに対して満足しています。


正直、色々と嫌な思いもしました。むしろ嫌な思い出の方が多いかもしれません。中華系の文化であったり、学校の方針だったりに縛られた、自由を制限された生活だったからかもしれません。だからこそ精神修養になったのかもしれません。


そんな生活の中で、今の自分の心の中で常につぶやいていることがあります。「何が起きても、それは理由があって起きている」。嬉しいことでも、悲しいことでも、いいことでも、悪いことでも、何かが自分の身に起きるのは、何か理由があるはず、なので、それに対して一喜一憂しないようになってきました。これが、シンガポール生活で体得できた一番大きなことだと思います。


明日からは、東京での生活に戻ります。シンガポールで培ったことを生かして、太極拳学校の開設準備をしっかりと進めていきたいと思います。


シンガポールで私によくしてくださった方々、本当にありがとうございました。


 

コンタクト ー ご興味のある方は是非ご連絡ください


電子メール: mitchsato17@yahoo.com

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