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執筆者の写真Mitch Sato

「マインドフルネス」

最近、英文の太極拳の資料を読んでいるとよく出てくる単語。"Mindfulness"。別に難しい単語ではないし、「体の隅々まで気を配る」ぐらいの意味なんだろうなぁ、と思って読み過ごしてました。ふと、日本語に直したらどんな単語になるんだろうと思った時、困ってしまいました。色々と調べてみるとどうもカタカナ表記の「マインドフルネス」でいいらしいです。


カタカナ表記って便利です。日本に元々ない概念を音だけを日本語の文字化して新しい単語として取り込むことができるわけです。でも、おかげで十分に中身を考えないで取り込まれ、使っている単語がたくさんあります。ちょっとした弊害です。明治時代、大量の西洋からの文書(例えば、法律)を日本語化した先人たちは、カタカナ表記を使わず、一つ一つ漢字を当てはめていきました。そのプロセスを通じて日本語に取り込まれた単語は、もっと我々の生活に根付いている気がします。

シンガポールに移住して都合12年、現地の人との付き合いが主流であまり日本人との付き合いはないし、最近は面倒なので日本の新聞も読んでいません(ウェブでニュースを確認はするけど)。なので、話題になっている単語とか、トピックとかにすごく弱くなっています。単に無知になってきているだけですが。

マインドフルに対して、「現在の瞬間に判断を行わずに注意を払うこと」っていう訳語がある論文に出ていました(http://www.rirc.or.jp/xoops/modules/xlinks02/images/pdfs/Fujii_201711.pdf)。元々は仏教の言葉で、米国では医療行為として普及していったんですね。中国語だと「正念」だそうです。一応日本語でもこの漢字を当てて「しょうねん」と読むようなのですが、これも自分が無知なだけかもしれないけど、見たことがなかったです。「仏の教えを常に心にとどめていること」という意味だそうです。

太極拳とこの「マインドフル」の関係、まだまだ勉強中です。体をリラックスさせて、体の隅々にまで意識を配って、その意識に基づいて体を動かしていくようにするのが太極拳の目指すところの一つだと理解しています。それを英語で表すとこの単語になるんですね、きっと。

ブログを書くようになったことがきっかけで、いろいろな論文を読むようになって、書くために調べ物をするようになったので、太極拳だけでなく、その周辺に存在するさまざまな考え方に対する理解もさらに深くできるような気がします。


読んでくださって、私に書き続けるモチベーションを与えてくださる皆様に感謝!




これからもいろいろな話題を紹介していきます。

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