昨日のブログに書いた他の武術、流派をやった方が良いのではないか、という校長の話。昨日は、師匠と会うことがなかったので、今朝、朝ごはんを一緒に食べた時に、どう思うか聞いてみました。
師匠自身は、過去、色々なものに手を出しています。師匠が話を始めた時には、色々なものを経験した方が良い、という方向に話がいくのかな、という感じだったのですが、結論は、呉式太極拳を極めるのが先だということ。
中途半端に別のものを入れると、変な癖もつくし、そもそも、両方やる練習時間もないでしょ、というようなことを言われました。
自分もそういう方向で考えていたので、ふんふん、と話を聞きました。
自分が、師匠について呉式太極拳を学び始めた約十年前、師匠は60歳を超えたところでした。まだ体力もあったし、時間が限られていると考えることもあまりなかったのだと思います。なので、私が学び始めた時には、学ぶ順番がきちんと決まっていました。何をやるにしても、とにかくまずは108式套路をきちんとできるようになること。きちんとできるためには、自分と同じ9回にわたる修正を受けること。それができて初めて、連続套路(貫串)や技の応用を習うことができました。
幸い、9回にわたる修正を終え、現在ではさらに上級の内容を学んでいますが、確かにまだまだ学ぶことがたくさんありますし、套路をやっていて、自分でも治さなければいけないと感じることも多々あります。脇道に逸れている場合ではないです。
最近師匠に師事をしている人たちは、私が始めたようなきちんとした順序なしに、手当たり次第に学べているようです。師匠がそれなりに自分の老い先を意識し始めて、教えられるうちに教えておこうとしているように感じています。
短い時間で学べるようになった今の人たちを幸福と考えるか、段取りをしっかり踏んで学べた自分を幸福と考えるかは、意見の分かれるところだと思います。隣の芝生は青く見えがちですが、時間をかけてしっかりと技を練ることができた、自分は幸運だったと考えています。
これから先、徐々に師匠から学ぶだけでなく、自分自身でも学んでいけなくなります。そんな準備を徐々に始めようと思います。
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