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「行功心解」 (2) - 以心行気

前回のブログでご紹介した通り、「行功心解(ぎょうこうしんかい)」をじっくり読みながら、太極拳の基本的な概念についての私なりの理解を示していきたいと思います。



今日から何回かに分けて、一番初めの「以心行気」を説明していきます。


訓読は、「心を以って、気を行う」となります。ここで問題になるのは、「心」「気」「気を行う」が何を意味するかです。


ますは、「心」です。心識、意念だと本書にも書いてあります。でも、「心」を「心識」と置き換えても文字が一つ増えただけで、なんの意味もないように感じます。「意念」って日本語としても存在するのですが、不勉強は私は太極拳以外では聞いたことがありません。ここでは、とりあえず、「意識」としておきます。「心」をきちんと定義するのは非常に難しく、まともに取り組むととんでもないことになりそうなので、将来の課題としておきます。


「気」については、色々と考えたいこともあるので、明日以降のブログでどんなふうに私が考えているか説明します。


「気を行う」は、とりあえず、「呼吸を行う」と理解しておきます。実際には、呼吸だけではなくて、吸った息がどうやって気に変わり、それが体全身に回るのか、っていうところまで含むのだと思いますが、説明を簡単にするために、あえて入り口である呼吸にだけ絞ります。


以上から、「心を以って、気を行う」とは、心を用いて、つまり意識的に呼吸を行う、ということになります。意識的に呼吸を行うことが、太極拳を表面的な動き(太極拳体操)から、その深み、うちに秘めた力を引き出すために必要な要素で、最も重要なコンセプトの一つだそうです。それゆえに「行功心解」がこの言葉から始まっています。


普段呼吸をする時って、呼吸をするということに意識を払うことはないと思います。体が勝手に必要に応じて勝手にやってくれている、っていうのが私の実感です。「意識的に呼吸をする」というとなんだか呼吸をコントロールするみたいな意味に聞こえます。今から息を吸うぞ、って心の中で思ってから、吸って、今から吐くぞ、って決めてから息を吐く。そんな力のこもった呼吸が求められているのではありません。


理解をさらに進めるために、まずは、私が「気」をどう捉えているか、を明日以降のブログで紹介していきます。


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以心行気,務令沉着,乃能收斂入骨;以気運身,務令顺遂,乃能便利従心。精神能提得起,則無遅重之虞,所谓頂頭懸也;意气須換得霊,乃有円活之趣,所谓変動虚実也。発須沉着松静,注一方;立身須中正安舒,支撑八面。


行気如九曲之珠,無往不利;運如百錬鋼,何堅不摧?形如搏兔之,神如捕鼠之猫。静如山岳,動若江河。蓄如張弓,発似放箭。曲中求直,蓄而後発。力由脊発,步随身換。收即是放,断而復連。往復須有折叠,進退須有転換。極柔軟,然後極堅鋼。能呼吸,然後能霊活。气以直養而無害,以曲蓄而有余。心為令,気為旗,腰為纛。先求开展,後求緊凑。乃可臻于缜密矣!


又曰:先在心,後在身。腰松,気斂入骨,神舒体静。刻刻在心。切記“一動無有不動,一静無有不静。”牽動往来気貼背,斂入脊骨。内固精神,外示安逸。迈步如猫行,動如抽丝。全身意在精神,不在。在気則滞。有者無力,無者純鋼。若車輪,腰如車軸。




これからもいろいろな話題を紹介していきます。

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